所沢郷土美術館

日  時:8月7日(日)10:00
集合場所:所沢駅西口改札口
〇建物
所沢市立南陵中学校の南下
平塚氏旧邸
敷地西寄りに東面して建つ。嘉永6年から安政3年(1853~1856)にかけて建てられた当時の医者の家であり、木造平屋建。
南北棟、入母屋造、銅板葺で、所沢市内に残る稀少な近世住宅遺構のひとつ。式台玄関から奥の間に至る接客間をもつ格式のある建物である。
普請覚帳から棟梁は打越村宮大工・新左衛門。
館長の話によると、久米にある永源寺も新左衛門が手掛けたそうだ。
平成17年2月、主屋、長屋門、土蔵は文化財保護法に基づき国の登録文化財に登録された。その理由は、現存する近世の医家住宅として貴重な存在であり、その基準は①造形の規範となっている、②国土の歴史的景観に寄与していることが評価されたものである。
☆接客間の欄間
欄間には、十字架や白百合を図案化した文様が刻まれており、キリスト教が禁止されていた当時としては非常に珍しく、かつ貴重なものである。
☆隠し部屋
この家には2つの隠し部屋がある。
一つは、居間から縁側にでると、接客間の背後に当たる場所に隠し階段があり、2階に通じている。2階には6畳ほどの部屋がある。
もう一つは、居間の奥にある。梯子を使用して2階へ、更にその上にも小さな部屋らしいものがある。2階に上がり、梯子を上げてしまうと1階から遮断されるような工夫が施されている。医家の当家が何のために使用したかは不明のようだ。
〇庭園

銀杏、欅、もっこく、山桜、楓、梅、樫、孟宗竹の古木に囲まれ、その中にサツキ、ツツジ、満点星、南天などの低木と敷石等が良く調和している。所々に石灯籠や石仏、仏塔が配置された日本風の庭園である。




〇美術品
郷土所沢に在住の芸術家、あるいは郷土にゆかりのある作家の作品を展示。
その数、絵画25点、彫刻5点、書10点、陶芸50点で日展、院展、二紀、二科、毎日展などで活躍する芸術家の作品を展示。
また、明治以降現代まで活躍した所沢の文化人の著作した小説、童話、エッセイ、詩集、歌集、句集など約70冊が展示されている。
作品の中には、所沢市民大学時代にご教授頂いた彫刻家田村興造氏や高橋玄洋氏の作品も展示されている。

【郷土美術館館長の説明及び当館資料を基に作成しています。】

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暑い日であった。見学後は中華料理レストラン「獅子」で暑気払い。